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武雄へ [奥山和由プロデューサー日記]

お久しぶりです。武蔵野美術大学の宇野江利子です。

8月7日、佐賀の武雄に行ってきました。そうです。泰造さんのご実家です。

東京を出ること約8時間。泰造さんのご実家に辿り付き、チャイムを押し、泰造さんのお母様、信子さんにお会いした瞬間は本当にもう、感動の一言でした。

今回なぜ、武雄に行ったかというと、実際信子さんに会って、泰造さんを感じられたら、という思いがまず私たちの中に強くあったためです。そこで代表して、私、宇野と、宮武、下川の3人でお邪魔することになりました。

信子さんは快く私たちを出迎えてくださって、泰造さんに関する色々な話をしてくださいました。戦場カメラマンとしての泰造さんのお話から、小さい頃、学校で先生に怒られた話まで。一人一人の目を見て熱心に、貴重な話をしてくださり、胸が熱くなりました。

そしてたくさんの資料もみせてくださいました。泰造さんが撮った写真はもちろん、泰造さん自身が映っている写真をまとめたアルバム、そして、泰造さんが実際に書いた、多くの手紙もみせていただきました。それらを手にとって驚きました。薄っぺらい紙なのに、表も裏も、びっしり文字でうめつくされているのです。そして、その荒く書かれた文字たちの間には誤字をぐしゃぐしゃと塗りつぶしたあともたくさん。泰造さんはきっと、信子さんに伝えたい言葉で溢れていたんだ、と思いました。何年も前に、遥か離れた異国から届いた文字は、今も体温を残しているようで、ただただ、その手紙を手にし、圧倒されてしまいました。

手紙。

手紙というものを強く考えさせられました。インターネットや携帯電話が普及した昨今、手紙という媒体は需要を減らしつつあると思っていました。けれど、手紙でしか伝わらないものがあるって、今回の旅で、泰造さんの手紙を手にして強く思ったのです。文字の向こうにみえる、その文字を書いた、その「人」の部分です。何か、けれど確実に、その人の内面が熱を帯びて宿っているように思いました。

泰造さん直筆の手紙をみせていただき、強く感動を覚え、信子さんの家を後にしました。

今回のこの旅の映像は8月の28日からの渋谷UPLINKで行われる上映の朗読企画がある時に限って、短く編集したものを少しだけ観ていただこうと思っています。私はこの映画「TAIZO」を特に私のようなまだ若い世代の方々にみてもらいたいって思っているんです。本編「TAIZO」とは別に、20代の私たちがみて感じた泰造さん、そして泰造さんと信子さんの手紙での絆を、この私たちの旅の映像と、朗読企画で感じていただけたら、と思っています。

本当に強い気持ちを持って佐賀まで旅をさせていただきました。この想いを受け取ってくださる人がいたら、とても嬉しいです。

 


2006-08-09 03:12  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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